誰もが憧れる美肌…美しい肌の条件とはどのようなものでしょうか?一般的に思い浮かべるのは、赤ちゃんや幼児の肌です。みずみずしくハリがあり、透明感にあふれています。「みずみずしい潤い」「ハリ」「透明感のある美肌」が美肌の条件と言えるでしょう。
逆に、美肌とは言えない肌の状況はどうでしょうか?代表的な症状は、「シミ」「くすみ」「乾燥」です。
「シミ」は、紫外線が原因でメラニン色素が作り出され、それが定着して生まれます。また、肌の老化によってシミが発生することもあります。
「くすみ」は、ターンオーバーのリズムの乱れが原因と考えられます。ターンオーバーとは、肌の新陳代謝のことです。古い皮膚が剝がれ落ち、新しい肌へと生まれ変わるリズムが整っていれば、みずみずしい肌を保つことができます。しかし、睡眠不足や偏った食生活、運動不足などが続くと、ターンオーバーのリズムも崩れてしまいます。このほかにも、紫外線や肌の老化、間違ったスキンケアなども、ターンオーバーの乱れを引き起こす原因です。
ターンオーバーの周期が乱れると、肌の細胞同士がしっかりと結合しなくなり、肌を守るためのバリア機能が低下します。バリアに守られていない肌は無防備です。外部からの刺激をダイレクトに受けるので、肌トラブルが起こりやすくなります。さらに、肌から水分が蒸発して乾燥して、ますますバリア機能が働かないという悪循環に陥るのです。
ターンオーバーの乱れで起こりやすいのが「乾燥」です。水分は肌を守るバリアの働きをしており、同時にハリも作り出しています。みずみずしさを失った状態が、乾燥肌と言えるでしょう。その結果、肌トラブルに悩まされたり、肌にハリがなくなったり、紫外線によるシミが目立つようになったり、さまざまな悪影響を及ぼします。
シミ・くすみ・乾燥を防ぎ、赤ちゃんのようなみずみずしい素肌へと導く成分として注目されているのがプラセンタです。
プラセンタとは、胎盤から抽出したエキスのことです。胎盤は、お母さんがお腹の中の赤ちゃんへ栄養や酸素を届けるなど、赤ちゃんを守り、成長させるための臓器です。胎盤にはたんぱく質・脂質・糖質といった三大栄養素を始め、10種類以上のアミノ酸や各種ビタミン、ミネラル、酵素が含まれており、栄養と成長因子の宝庫と言われています。
人間はもちろん、哺乳類の動物の多くが、お腹の中に胎盤を作り出します。そして、動物のお母さんたちは赤ちゃんを産んだ後、体力を回復するために胎盤を食べて栄養を補給します。産後の体力低下を急速に回復させてくれる、栄養の宝庫がプラセンタです。その役割は、古くから知られていました。古代エジプトの美女クレオパトラや、秦の始皇帝、マリー・アントワネットなどの権力者も、健康・若さ・美を保つために用いていたことが伝わっています。
東洋医学でも、胎盤は「紫河車(しかしゃ)」という生薬として、古くから用いられてきました。滋養強壮や虚弱体質、産前・産後などの栄養補給に効能があるとされています。また、現代医学でも栄養素の高さや細胞の修復・再生作用に着目し、 肝疾患の治療薬などに使われているのです。
そして、プラセンタと言えば、何といっても美白・美肌効果です。スキンケアに関して、具体的にはどのような効果が得られるのでしょうか。化学で作られた合成薬では、1つの薬に数種類もの成分を含ませるのは困難です。自然由来のプラセンタだからこそ、多種多様な栄養素が含まれているのです。これらの豊富な栄養素が、さまざまな効果を発揮すると考えられています。
主な効果として、次の5つが挙げられます。
1つ目は、美白効果です。シミの原因であるメラニン色素は、紫外線を受けた肌を防御するために、チロシナーゼという酵素が働いて生成されます。プラセンタは、チロシナーゼの働きを邪魔するのです。さらに、ターンオーバーを促し、できてしまったメラニン色素が肌に定着する前に排出するよう促します。
2つ目は、保湿効果です。プラセンタに成長因子やアミノ酸が肌の水分をキープし、潤いのある肌へと導いてくれます。
3つ目は、肌の再生力を高める効果です。肌の細胞を再生し、新陳代謝を促して、ターンオーバーのリズムを正常に戻します。さらに、肌の弾力のもととなるコラーゲンの生成も促進し、みずみずしくハリのある肌を実現します。
4つ目は、抗酸化効果です。アンチエイジングのカギは、体の酸化を遅らせることと言われています。プラセンタは、活性化酸素の発生を抑える抗酸化作用に優れています。
5つ目は、抗炎症効果です。肌の炎症を予防すると同時に、成長因子などによって肌細胞を修復する働きがあるので、ニキビや肌荒れ、かゆみなどの症状を抑えます。
このように、さまざまな効果が期待できるプラセンタですから、みずみずしくハリがあり、透明感のある美肌を手に入れるなら、プラセンタの力を活用しない手はありません。